タグ別アーカイブ: 建築

20夜「Mathematical Excursions to the World’s Great Buildings」Alexander J. Hahn

建築の中にある数学を読み解いた本。良書。平面立面的な幾何学の解説もあれば、アーチの力学的説明もある。平面上にもしくは半ば強引に断面に丸三角四角が並び幾何学だといっている建築とは違い、もっと思慮の多い建築は古代よりあることがよくわかる本。

math

18夜「死ぬまでに見たい名建築家のドローイング300」ニール・ビンガム

建築家のドローイング集。プレゼンテーションやコンペのためというよりは建築家自身のために残しておくための装飾的なドローイング集な感じ。

1点のみではあるがCG(photoshopコラージュ?)も載っている。建築の発表の仕方として、図面、建築がどのような物であるかのシミュレーションのためのCG、模型、そして、建築家自身のために残しておくための装飾的なコンセプトを示すドローイングがあればいい気がする。コンペ用とかマンション用のパース的なCGが一番いらないという自分の気持ちをこの本で再確認。コンペとかは特に図面を読める人が審査するのだからシミュレーション的なCGでバイアス無くコンペ審査してほしい。バイアスのかかったCGが建築には一番いらない。

yuri

17夜「日本建築」妻木靖延

 

社寺建築から「芽負平継ぎ手曲折れ目違い」、家相、ちりじゃくりが有る無しで仕上げがどうかわるのか、畳ふちの柄など他の本では見られない日本建築の説明が端から端まで開かれた本。

建築を勉強する人と実務者向け。他の本に無い情報がちりばめられているので楽しい。コントラストの高いカラー写真や網点の大きい白黒写真ではなくすべて手書きのイラストなので、元は古い本であるが、今でも読みやすい。

nihon

15夜「白井晟一の手と目」白井原多

白井晟一は松濤美術館設計の建築家。すごく平たく書くと窓の少ない建築でかっこいい。打ち合わせをお願いすると太陽が差し込む時間を狙ってすごく自分がかっこ良く見える時間に時間指定されたらしい。

そのかっこいい建築家のこれまたシビレルようにかっこいいスケッチが公開された。B4の藁半紙に鉛筆書き。鉛筆でテクスチャまでしっかりレンダリングされている。かっこいい。添付した画像の箇所では階段の蹴上げの箇所を同面におさめるか少し引き込むかをスケッチで検討している。私は引き込むのが正解だと思う。

shirai

14夜「Carpentry & Construction, Fifth Edition」Mark Miller, Rex Miller

勝手に日本語タイトルを付けるのであれば「大工さん向け木造住宅の作り方」。基礎だと水分や土とのつきあい方、架構部分だと荷重とのつきあい方、屋根だと防水と指矩とのつきあい方、内装ではきれいに仕上げる方法、建具家具、上下水の配管方法と続いていく。アメリカの本らしく、暖炉の施工方法とか、木材で基礎を作る方法とかも載っている。

すべてに写真、図面、アクソメが白黒ではあるが詳しく載っており、実際に使ってみて使いやすいかどうかはまだ解らないが、建築の専門家として解った気にさせるレベルでの情報量が載っていてすごく楽しい。

chem

11夜「屋根・棟飾」増田正

全国の歴史性のある地域性のある屋根デザインを集めた写真集。細かい改善を繰り返していく日本の考え方がよくでてる。

個人的には震災の重屋根の土で生き埋めになり荷物がドロドロになったのでそういう目でもこの本の屋根を見てしまう。するとこの本は悪例が多いかも。けど、最後の最後で考えなくつけました的な樋とか、壁から屋根が出てるけど最終的な防水は端部のシーリングですとか、木造で陸屋根してますとか、建築の藤四郎を主張する最近の建築と比べるとその対極にあり勉強になる本。

yane

6夜「建築設備集成 宿泊施設」空気調和・衛生工学会

早速以外の発生。実務書に近い本の登場。けど絵というか図と表は多い本。

厨房の話から空気調和の話、サウナの話も載ってて頼もしい。メンテの話を建築計画と絡めて詳しくしてくれるとより助かった気がするが、そこまで設計屋がまとめきれていない実情の反映か。

下の表で話をすると、エネルギーを喰う建築施設はホテル、病院、デパートとなっている。デパートは販売している物で決まると思うし、病院の整備は建築とはまた別の世界の物の要素が強い。ホテルは「設備がいい」というのは売りの一つになる所なので勉強しがいのあるところ。

hotel

5夜「軍艦島全景」O Project

軍艦島を活動期、ほったらかしの廃墟期、整備された観光地化期に分けるとしたら、ほったらかしの廃墟期後半の写真が集められ解説のついたいい本。

正直私は整備された観光地化期に軍艦島観光をして、ほったらかしの廃墟期にいくチャンスはあったのにいかなかったことを後悔してるたちで、この写真集は非常にうらやましい。写真からではあるけど高密度集住がどんな物だったかが伝わってくる。実際いって体験したかった。現在の軍艦島観光では整備されたきれいなルートから眺めましょうねなので、高密度集住を体感することなど不可能。この本はその悔しさを緩和してくれる写真と解説からなっている。

gunkan

 

4夜「Sketch Plan Build」Alejandro Bahamon

建築ができる過程で生まれたスケッチを見るとテンションがあがる。だからこの手の本が大好き。ただ注意しないといけないのは出来上がった後からねらって作ったスケッチもあると思うのでその辺の見極めも必要だ。この手の本を見続けていると、実際設計をしているとその見分けはつくようになる。

かっちり描く人もいれば絵が下手な人も、ふにゃふにゃした線を引く人も入れば、はっきりと迷い無く描く人も。やっぱり一番痛いのは狙った物を後から作成した様に見えるスケッチを持ってくる人。

Sketch

1夜「S M L XL」Rem Koolhaas

昔から書籍はこつこつと自炊していた。雑誌とかを捨てて整理するため。そのときはなにも思わなかったが、別の意図で購入したiPad Air 128GBに1536×2048に編集し直したjpegで書籍を入れてみると、ビジュアルな本をかなりな速度でページがめくれてフラッシュ読みしていける。持っている重さも申し分無い。これはと思いiPad Airに自炊した物を入れていこうと新しくスキャンしたのが建築学生時代お世話になったこの本「S M L XL」。

重さ2.5kg、1300ページのスキャンをしてわかったのは、重い本は本棚の飾り、重い本ほど自炊すれば読む見るようになる。

どういう本かというと実はRem Koolhaasというオランダの建築家の作品が載ったポートフォリオ。それも学生の頃の作品込み。1300ページのボリュームにだまされていた頃はそれが解らなかった。1300ページを数分でスキャニングできるようになってそれが初めて解った。

学生の頃、デザインした線はどういう物かを非常に参考にさせてもらった本。

smlxl